セブンカフェが売れた理由について考えてみる。
セブンカフェ
言わずもがな、セブンイレブンにおいてあるコーヒーマシン。
安くて美味しいコーヒーが手軽に飲めるってことで大人気。いまや飲んだことないって人のほうが少ないんじゃないかって大ヒット商品。
売れる商品には理由があるわけで少し調べたけれ、調べても調べてもインターネットに掲載されているのは、「美味しさ」、「価格」についてのみ。
そうなんだけれども、味と価格ならコンビニに既に置いてある他社商品で良くないって話になってきて、売れた理由にはやや弱い。
じゃあ根幹的な理由にはなにがあるのか。
もちろんいくつかの要素が混ざり合って大ヒットを記録したのは間違いないけれど最大の理由はパッケージングにあると思う。
『コンビニコーヒー』
これ10年前の時点で『コンビニコーヒー』について想像すると恐らく『缶コーヒー』が出てくるんですよ。
では『缶コーヒー買う人ってどんな人?』
TVCMを想像してください。
今あなたが想像したのは『山田孝之』か『トミーリージョーンズ』ではないでしょうか?
これがメンタリズムです。
冗談はおいといて、缶コーヒーってターゲットが男性、ビジネスパーソンなんですよね。明らかに女性はターゲットに入っていない。
缶コーヒーのパッケージを見れば明らか。ちょっと女性が持つには堅苦しくて可憐さとは程遠い武骨さ。
この武骨さに対して、喫茶店チェーンよろしくでカップでのパッケージングを用いた。コンビニコーヒーの従来の購買層に対して新たな顧客開拓を行ったわけ。
しかもそこにきて喫茶店チェーンに対して明確な価格差をつけてアプローチ。『一杯300円程度の単価』、『商品提供の待ち時間』、『店舗数の少なさ』こうした制約を持った喫茶店チェーンに対して『安い』『早い』『店舗数の多さ』と逆サイドからの切り崩し。そりゃ買いに走るよお客様。
尚且つ、喫茶店チェーンに気軽に赴けない層にもこのパッケージングを提供したのが大きい。
運送屋さんあたりが代表的。
田舎の喫茶店チェーンに行ったことある人はわかるけれど、駐車場が用意されていてもトラックなど大型車両が駐車することは難しいケースがほとんど。
対して田舎のコンビニ、トラック停められるんですよね。
尚且つ、このパッケージは片手で飲む行為が容易に行える。
コンビニ缶コーヒーは車運転しながら飲みたければ蓋付きのものを購入して、蓋を開け閉めして飲まなければならなかった。
実際にやったことある人はわかるけれど二つのことを同時に行うわけだからやたら難しい。
しかもこぼしたらゲームオーバー。
停まって飲めよって思うじゃん?長距離ドライバーは高速道路を利用するんです。
しかも缶コーヒーって購入直後は熱いんですよね。下手したら持ち手が火傷します。
こういった問題に対しても片手でステアリングを握ったまま片手でコーヒーを飲むことが可能になるって価値の提供。
(夏もストローで問題なし)
これってテイクアウトコーヒーのちょっとした革命じゃん?
かわいくて安くて味も遜色ないコーヒーを便利な形で提供。
そりゃ売れますって。
企画開発した人達は天才だよ。ありがとうセブンカフェ。
明日は皆、コンビニコーヒー買って感謝しながら飲んでください。