まいのりてぃりぽーと

おぬぬめを紹介します

『PSYCHO-PASS 3』のおかげでまたまた寝不足になってしまう話。そしてアマゾンプライムビデオ独占配信中なのです!

 

PSYCO-PASS 3が始まって、やはりというかなんというか期待通りというか期待を超えてくれるのが期待通りというか。

 

 

 

『PSYCO-PASS』

フジ系列の人気アニメシリーズ。

キャラクター原案、天野明(『家庭教師ヒットマンREBORN!』の作者)

サイコパス=色相(人間の心理状態)によって人のすべてが数値化された近未来で、その場で司法権をかざすことのできる銃=ドミネーター(相手に向けるだけで死刑判決が即時下ることもある)を持った刑事が凶悪犯罪や社会システムに立ち向かう話

キャッチーなキャラデザインからは一見想像できないほど重厚なテーマとスピード感のある展開を投げてくる、重たさと軽さの塩梅が絶妙。

『PSYCO-PASS』

『PSYCO-PASS2』

『PSYCO-PASS劇場版』

『PSYCO-PASS SS(短編劇場版三部作)』

や他にもノベライズ、コミカライズ、ゲームなどメディア展開多数

 

 

ナンバリング三部作になる今回は新しい試みが多く、主人公が男性二人(全作品までは女性が主人公)

1話1時間構成など、前作までを知っている人なら期待はもちろんだが大丈夫か?と不安が入り混じっていたことだろう。

 

現在で2話まで放映されているがはっきりと杞憂であったと断言できる。

 

1時間という長い尺だが、構成自体は今までのように複数話で一つの事件を終える。

これがこちらの視聴動機づけをしてくれる。

以前までは概ね3~4話で1事件を終えていく構成であった

1話 事件が発生、展開

2話 事件の手掛かりが見つかり、犯人に肉迫

3話 事件終息に向かって大立ち回り

そのため事件が終息に向けて加速していく2話目で話が次週に持ち越しになる。

リアルタイムで追っている人は煮え切らない気持ちで次週に持ち越される。

1話切りのリスクを考慮しなくていいのは今まで追いかけてきた人へのご褒美にさえ思える。

 

また1時間という尺に関しても見る疲れはまったく感じさせられないあたりは相変わらずのテンポの良さとキャラクターの会話の子気味良さに表れている。

この作品で特徴的なのは常に対比を用いてキャラクターを魅せてくる。演出的な要素が非常に多いが、世界観の説明でも舞台装置の役割を果たしている。

監視官は基本的に心のキレイな人物が犯罪者に共感をしないことで成立するポジションである=犯罪者の立場でものを考える能力に欠ける

一方の監視官は犯罪者に近い心理状態=犯罪者の考え方をリフレインできる

そのため執行官が説明をして監視官が更に深堀をするといったパターンが構築される。

 

そのためSF的近未来であるため都度舞台に説明や解説を挟む必要があるのだが、説明口調になっていても会話の上であるため違和感が生じない雰囲気が形成される。

(そして最終的にはドミネーターことカーナビの音声こと日髙のり子さんが機械音声で解説してくれる)

 

 

そして新キャラクターと新メンバーの顔触れ

前作までは執行官は潜在的犯罪者であるから危険だよと前髪の長いキャラがしつこいくらいにこちらに訴えかけてくるものの、悪質な執行官はついぞ現れない。

今作は打って変わって、主人公は新人男性監視官二名。

そして一新した監視官に対をなすかのように執行官お幅には配置変換。この執行官の内二名が癖が強い、初めから人種差別全開で足を引っ張りに来る。蓋を開けば悪人といったパターンはサイコパスではおなじみだが、単にいけ好かないといった理由で非常に人間臭いいじわるを行う新キャラクターには思わず引き込まれた。サイコパスの世界観だからこそ際立つもの感じられた。

潜在的犯罪者といえども刑事である執行官が救助対象難民にドミネーターを向けるシーンは好感度一瞬で墜落させてくる。そしてその対応にも緊張が走った。

 

また今作は前述した執行官と監視官の解説の役割も、監視官の一人がメンタリストであるため犯人の心理を真似て行動を振り返ることができる。傍から見ていると意味のわからない姿であるため執行官が質問を行う。といった具合で全く役割が逆転している。これも今後の話の展開として気になる見せ方だ。またもう片方の監視官は軍事訓練を受けた設定であり格闘術もバリバリ軍隊仕込み。殺陣も惚れてしまいそうなくらいかっこいい。執行官の立場がないくらいだった。(それでいいのか…)

 

格闘からはじまりパルクールまでアクションも相変わらずどころかパワーアップして帰ってきたことも嬉しい要素だった。

おそらく動きをつくるにあたり元にしている格闘技があるはずだが各作品ごとに使用している格闘技が明確に違うところも見どころだ。

 

 

 

 

 

話がとびにとんだがここまで次週が気になる作品は久しぶりだ。

常に意図的な対比を使う作品であるため過去作品を見ては新しい発見をしている毎日を送っている。

アマゾンプライムビデオで見返しながら毎週木曜日を楽しみに待つだけの生活にもなってしまっている。

うれしい悲鳴だがこのタイミングで独占配信はいやらしさすら感じる。

なにより一時間になったことで風呂敷の広げ方が尋常じゃない。

これが非常に困った。一話ずつの情報量が多すぎて3回くらい見返さないといけない。

端的に時間が足りない。

(そして視聴者の年齢が高くなってきたので少しだけ難しい話も…サブプライムローンが話の核で出てきたときにはニヤニヤとしてしまった…)

 

 

睡眠不足で犯罪係数が上がっているかもしれない…